国費除染印西市、白井市など9市指定

国費除染9市指定

作業本格化ようやく

国の財政負担で放射性物質の除染を行う「汚染状況重点調査地域」が19日、発表され、県内は9市が指定されることになった。指定を受けた自治体からは、「これで具体的な準備に取りかかれる」との安堵(あんど)感が広がる一方、国の対応の遅さを批判する声も上がった。

同地域は、環境相が本格的な除染を進めるために原則として市町村単位で指定するもので、被曝(ひばく)線量(自然・医療被曝を除く)が年間1~20ミリ・シーベルトの地域を持つ自治体が対象。県内では、松戸、野田、佐倉、柏、流山、我孫子、鎌ヶ谷、印西、白井の各市が指定された。

柏市は、指定を待たずに除染計画を検討し始めており、11月に開催した住民との意見交換会では「除染を早くやってほしい」「自宅で除去した土壌を保管してほしい」といった要望が数多く寄せられた。それだけに、同市放射線対策室は「指定を踏まえて国とさっそく協議し、すぐにでも計画を固めたい」と除染作業の本格化を急ぐ。

印西市放射線対策室も「グラウンドの土の入れ替えなどは、高額なのでこれまでできなかったが、国の財政的な措置を受けることが決まれば、やっと着手できる」と胸をなで下ろす。

一方、国の対応に不満をのぞかせるのは野田市。環境保全課の担当者は「とにかく国の対応が遅かった。すでに4億4000万円の除染費用を予算計上しているので、国には早く財政支援するよう求める」と話す。

あえて指定を申請しなかった自治体は、当面は様子見の構え。市川市は「全市的な指定は逆に市民の不安をあおる。国は『追加指定もある』としており、当面は独自の低減策を進める」(放射能対策担当室)、八千代市も「国がどのように財政支援するのかが明確ではないので、今は何とも言えない」(環境保全課)としている。

引用元: 国費除染9市指定 : 千葉 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

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 放射性物質の除染費用を国が負担する前提となる「汚染状況重点調査地域」に、県内では柏市など東葛地域を中心に九市が指定されることが十四日、分かった。十市が指定を求めていたが、銚子市は「面的に放射線量が高い状況ではない」ことを理由に見送られた。指定は月内に正式決定される見通し。 (横山大輔)

 指定を受けるのは柏市のほか、松戸、野田、流山、我孫子、鎌ケ谷、印西、白井、佐倉の各市。放射性物質汚染対処特別措置法の来年一月からの全面施行を控え、国が十三日付で、同法に基づく指定の最終的な意向確認の文書を九市に送付した。九市は十五日までに指定に同意する旨を返答する。

 調査地域は、年間一ミリシーベルト(毎時〇・二三マイクロシーベルト)の被ばくが予想される自治体が指定される。各自治体は国と協議して除染計画を策定する。十月末から行われた国の非公式の意向確認では、県内十市が指定を希望していた。

 指定が確実となった柏市は、国の財政的、技術的支援を受けながら市域全体の除染を進めていく方針。

 鎌ケ谷市は、国の調査では毎時〇・二三マイクロシーベルト以上の地点が市域の一部にとどまっていたが、「市の独自の調査資料を国に送って指定を求めてきており、ほっとしている。除染に向け次のステップに進める」(担当者)としている。

 一方、銚子市は全体的に放射線量は高くないものの、市内の民間廃棄物処理施設の周辺などで住民の不安が高まっていることから指定に手を挙げていた。

 しかし、国は「指定は面的に広範囲に線量が高い地域が対象」として見送った。同市では「これからの線量の推移にもよるが、調査地域の指定ではない枠組みで対処したい」としている。

引用元: 東京新聞:国が除染費負担 「重点調査地域」 柏など9市指定へ:千葉(TOKYO Web).

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